送別会や結婚の場で寸志を用意したものの、名前を書くか迷って手が止まることはありませんか。
この記事は、まず「書くべきか」をやさしく整理し、
- 白封筒とのし袋の選び分け
- 表書きの位置
- 中袋の書き方
- 連名や外一同の並べ方
まで一気に押さえられます。
目上や取引先、PTAや地域行事、弔いの場での言い換えも丁寧に解説。
受付での渡し方や、うっかり無記名にしたときのフォロー、名入れに迷う場面のコツも紹介。
受け取る側の言い方や司会のひとこと例も収録。
今日すぐ使える実例で、あなたの準備がすっと整います。
公的機関や企業間での取り扱い、団体名だけで出すときの注意、連絡先の添え方もわかります。
迷ったときのチェックリスト付き。
読みながらそのまま準備できる流れで、初めてでも落ち着いて進められます。
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「寸志に名前を書かない」は非常識？よくある誤解と基本マナー
名前を書かないのはマナー違反？
名前を書かない寸志は、誰から届いたか分かりにくくなります。
受付や会計の整理にも時間がかかります。
迷ったら下段中央に贈り主名を書く、と覚えておくと迷いにくいです。
行事の後にお礼を伝えるときも、名入れがあると連絡がスムーズです。
代理の方に預ける場合や、後日お渡しになる場合ほど、名入れが役立ちます。
同姓の方が多い職場では、ふりがなや部署名を小さく添えると区別しやすいです。
連絡先が必要な行事では、別紙に代表者名と連絡先をそえて中袋に差し込みます。
受付で仕分けしやすいよう、外袋の裏下に小さく氏名を書く方法もあります。
そもそも「寸志」ってなに？贈る意味とへりくだり表現
寸志は「わずかな心づかい」をていねいに伝える言い回しです。
主催側や上位の立場から、支えてくれた方へ渡すときに用いられます。
受け手が使う言葉ではない点も押さえておきましょう。
同じ場面でも、目上の相手に渡すときは「御礼」や「薄謝」などに言い換えます。まずは「御
礼」を基本に、場により「薄謝」「心づけ」を選びます。
弔いの場面では「志」を用い、場の性格に合わせて表書きを選びます。
のし袋は蝶結びなどの結びを使い分け、外袋の下段に名入れをします。
地域や団体のならわしに合わせると、進行や整理がなめらかになります。
初めて準備する場合は、案内やしおりの記載を手がかりにすると選びやすいです。
寸志に名前を書くべき理由
名前を書かないと困るケースとは
無記名だと、お礼の連絡先が分からないことがあります。
後日、名簿や領収の整理で確認が必要になり、相手に手間をかけてしまいます。
その場で渡せないときほど、名入れが役立ちます。
受け取り側は、どなた宛にお礼状を出すか判断しづらくなります。
代理で受付に預ける場合や、後日郵送になる場合も、名入れがあると流れが整います。
同姓の方が多い職場では、部署名やふりがなを小さく添えると区別しやすくなります。
電話番号やメールを別紙で添えると、連絡が必要なときに迷いにくくなります。
外袋だけでも名入れがあると、受付での仕分けがなめらかになります。
社名・役職・団体名の記載マナー
個人名を中央に書き、右側に小さく社名や部署を添えると整います。
団体からの寸志は、中央に代表者名を書き、左側に小さく「外一同」を添えます。
役職を入れる場合も、個人名より控えめな文字サイズにすると読みやすいです。
社名は正式名称を用い、「株式会社」は略さずに書くときちんとした印象になります。
部署名が長いときは、読みやすさを優先して二行に分けてもかまいません。
縦書きの場合は、英数字は無理に縦中横にせず、見やすい配置を選びます。
筆記具は濃い墨色の筆ペンか黒インクで統一します。
団体名のみで出す場合は、裏面に代表者名と連絡先を小さく添えます。
複数人で記入するときは、書体と大きさをそろえると全体が落ち着きます。
連名・外一同の正しい記載方法
三名までの連名は、右から左へ並べます。
同じ立場なら五十音順にすると公平です。
四名以上は、代表者名＋外一同とし、全員の名前は別紙で添えます。
役職や学年などの並びがあるときは、上位から順にそろえます。
家族やご夫婦の連名は、代表者の左に続けて書きます。
名簿にはふりがなと所属を添えると、読み取りがなめらかになります。
別紙のサイズは封筒に収まる便箋程度にすると扱いやすくなります。
人数が多い会では、口数や内訳を小さく添えると整理が早まります。
代表者交代の予定があるときは、外一同の用紙を追加で用意しておくと差し替えが簡単です。
封筒・表書き・中袋のマナー
封筒の選び方：白封筒 or のし袋
職場のちょっとした謝意なら白封筒でも大丈夫です。
きちんと感を出したいときは、赤い棒線や蝶結びののし袋にしましょう。
目的や場の格式に合わせて選べば十分です。
白封筒は二重や厚手を選ぶと、ほどよい落ち着きが出ます。
赤い棒線は略式として社内やカジュアルな会に向きます。
のし袋は水引が印刷でもかまわず、立体の水引はより改まった場に合います。
中袋の有無や名入れのスペースを、購入前に軽く確認しておくと準備が進みます。
迷ったら、無地で控えめな意匠を選ぶと幅広い場面で使いやすいです。
表書きの正しい配置と水引の基本
上段中央に「寸志」、下段中央に贈り主名を書きます。
蝶結び＝何度あってもよい事柄、結び切り＝繰り返さない事柄。
蝶結びは何度あってもうれしい場面に向いています。
表書きは場面に合わせて、御礼や志へ切り替えることもあります。
縦書きが基本で、中心を意識してゆっくり書くと整います。
連名や「外一同」を添えるときは、下段の名前の並びに合わせて配置します。
中袋の金額・住所・氏名の書き方
中袋がある場合は、裏面や所定欄に住所と氏名を書きます。
郵便番号は所定欄の指示に従い、枠がない場合は「123-4567」など読みやすい書式で記します。
読みやすさを優先して、ふりがなを小さく添えると伝わりやすくなります。
金額欄がある封筒は指示に従い、ない場合は無理に書かなくて大丈夫です。
算用数字で「10,000円」のように桁区切りを入れると、確認がしやすくなります。
漢数字の指定がある用紙では「金壱万円」のように書きます。
数字の向きや桁は見やすく整えると親切です。
中袋がないタイプは、外袋の裏面下部に住所と氏名をそろえて書きます。
代表で出す場合は、氏名の右に小さく団体名や部署名を添えます。
日付や行事名を小さく添えると、後日の照合がスムーズです。
濃いめの黒の筆ペンで、ゆっくりと丁寧に書くと落ち着いた印象になります。
お札の入れ方と扱いのポイント
複数枚入れるときは向きをそろえます。
表書きと同じ向きで、お札の表面が上になるよう合わせます。
中袋の表面とお札の表面を合わせると、開けたときに揃って見えます。
角をそっとそろえ、枚数を数えてから入れると整います。
折れやヨレを軽く整えてから入れると、受け取る側も扱いやすいです。
封をする前に、名入れと表書きの位置をもう一度確認します。
持ち運びが多い日は、口を軽く折って中身が動きにくい形にしておきます。
シーン別の寸志マナーと名前の書き方
送別会・歓迎会：代表者＋一同で書く場合
代表者名の左に「外一同」を添え、別紙で全員名を入れます。
会の冒頭や受付で渡すと、進行がスムーズになります。
メッセージカードをそえると、気持ちがより伝わります。
別紙は中袋に差し込み、取り出しやすい位置に入れます。
代表者の連絡先を小さく添えると、連絡がてばやく進みます。
受付が混みそうな会では、事前に代表者がまとめて預ける段取りにします。
短いメッセージを一行添えると、あたたかな雰囲気になります。
写真や花束のタイミングも、幹事どうしで共有しておくと流れが整います。
職場・社内イベントでの寸志の渡し方
主催側や上位の立場から、運営を支えた人へ渡す場面で用います。
表書きは「寸志」とし、下段に個人名、必要に応じて社名を小さく添えます。
後日の精算や記録のためにも、名入れは忘れずに。
渡す役目は主催代表が務めると、進行がまとまります。
記入は濃い墨色の筆ペンで、ゆっくり読みやすく書きます。
司会と受け渡しのタイミングを合わせ、「ここでお預かりしました」と一言添えます。
あとから記録が必要な会では、代表者名や口数を別紙でまとめます。
現場で迷いそうな点は、前日までに台本にメモしておくと落ち着いて進みます。
取引先や目上の方へは「御礼」など表書きを変える
立場が上の相手に渡すときは、表書きは金銭なら「御礼」や「薄謝」を基本にし、
品物の贈答では「謹呈」を用います。
「謹呈」は物品をお渡しする際の改まった表現です。
「寸志」はへりくだりの言い回しのため、目上向けには避けます。
下段に個人名を明記し、社名は右側に小さく添えると整います。
役職を入れる場合は、氏名より控えめにすると読みやすいです。
渡すタイミングは受付か挨拶前がすっきりします。
手渡しの一言は「心ばかりですが、受け取ってください」で十分です。
現金以外の選択肢が合う場面もあるため、社内の取り決めも確認します。
記念品やメッセージカードに切り替える案も視野に入れます。
社内の承認や記録の方法を決め、誰が代表で渡すかも先に合わせておきます。
後日のお礼状や受領連絡の流れも、担当者間で共有しておくと段取りが整います。
葬儀や法要では「寸志」NG、「志」に置き換える
弔いの場面では、表書きを「志」にします。
黒白や地域により黄白の結び切りを選ぶことがあります。
会場や地域の案内に沿うとよいでしょう。
加えて、香典返しや法要の返礼でも広く使われます。
宗派や地域のならわしで語句が変わる場合は、案内に従います。
外袋は落ち着いた意匠を選び、名入れは下段中央に整えます。
複数名で出すときは、代表者名＋外一同とし、名簿を内側に添えます。
渡すのは開式前の受付が分かりやすいです。
迷ったときは、会場スタッフに確認してから記入するとスムーズです。
のしが不要の指示がある場では、無地の包みを選びます。
PTA・自治体・地域行事での寸志マナー
会の性格や受付方法に合わせ、連名や外一同の形式を使い分けます。
会計の方が整理しやすいよう、代表者の連絡先を中袋に添えると親切です。
無理のない範囲で、気持ちが伝わる形を選びましょう。
事前に金種をそろえ、釣り銭が出ないよう準備すると受付が進みます。
別紙に参加者名と口数をまとめ、封筒の外に件数を書き添えると確認が簡単です。
地域行事では、町内名や班名を小さく入れると照合がしやすくなります。
受け渡しの担当が複数いるときは、連絡先を一つに集約します。
後日の報告がある行事では、日付と会の名称を中袋に小さく記しておくと便利です。
寄付や記念品に切り替える場合は、代表者で内容と金額を決め、全員に周知します。
短いメッセージを添えるだけで、気持ちがやさしく伝わります。
寸志を贈る相手によっては避けるべき場合も
公務員や規制先には寸志は控えるべき？
相手の立場によっては、金銭の受け取りに制限があります。
案内状や要項に受け取りの可否が記されていることがあります。
まずは記載内容に合わせて準備を進めます。
当日持参ではなく、事前に可否を問い合わせると流れが整います。
難しい場合は、祝電やメッセージカード、記念品などの別案を検討します。
所属が公的機関か外郭団体かで、取り扱いが変わることもあります。
窓口や総務の連絡先を確認し、連絡経路を一本化します。
社内の承認フローや贈答記録の手順を準備しておくと、判断が明確になります。
贈る理由と用途をひと言で説明できるよう、短い台本を用意しておくと心づもりが整います。
受け取り側の負担が少ない形を選ぶ意識も大切です。
企業間のやりとりでも注意したいケース
取引関係にある相手には、現金以外の方法が向く場合があります。
季節のカードやメッセージ、社名入りの文具など、実務のじゃまにならない形を選びます。
社内の行動規範や相手先のポリシーに合わせて判断します。
担当窓口、稟議の段階、記録の保存先をそろえておくと手続きがスムーズです。
名入れやメッセージの表記は控えめにし、受け取りやすい体裁に整えます。
迷ったら、事前に相談窓口で確認するとスムーズです。
会場で受け取りができない場合は、後日郵送やカード決済の手配に切り替えます。
先方の経理の締め日や担当者の在席時間を確認すると、行き違いが減ります。
会社間の慣例よりも、相手先のガイドに合わせる姿勢が伝わります。
よくある失敗例とその対処法
無記名の寸志を渡してしまった場合
できるだけ早く、口頭かメモで贈り主名をお伝えします。
受付に届いた封筒に小さな付箋で氏名を添えるだけでも整理が進みます。
連絡が難しいときは、代表者や幹事にひとことを託します。
会の終盤に名簿確認がある場合は、そこで追記をお願いするとスムーズです。
次回は下段名入れを忘れないよう、あらかじめ下書きを準備しておくと迷いにくいです。
封筒の裏にうすく鉛筆でメモしておき、清書の直前に消す方法も役立ちます。
名入れの位置や字の大きさを決めた小さなメモを財布に入れておくと、準備がてばやくなります。
「寸志」を目上に使ってしまった場合
受け取り側が気にしていないこともあります。
次の機会からは「御礼」などの表書きに切り替えましょう。
一言添えるだけで印象は整います。
たとえば「先日はお世話になりましたので、今回は御礼の形でお渡しします」と伝えるとやわらかいです。
社内の書式に「目上には御礼」とメモを入れておくと、次回の準備がすばやくなります。
のし袋を買うときは、表書きが無地のタイプを選ぶと、場面に合わせて書き換えやすいです。
表書き・水引の選び間違いをどうリカバリするか
会場の受付に相談し、貼り替えや差し替えが可能か確認します。
急ぎの場合は、シンプルな白封筒で対応しても問題ありません。
落ち着いて、相手が受け取りやすい形に整えましょう。
中袋がある場合は、中身と中袋はそのままにして、外袋のみを差し替えると整います。
表書きが空欄ののし袋や短冊シールがあれば、そちらに書き直して重ねて使えます。
どうしても直せないときは、受付で事情をひとこと添え、次回は適した表書きで用意すると伝えます。
受け取った側の対応マナー
「寸志をいただきました」は適切？言い換え表現
受け手側は「ご厚志を頂戴しました」などの表現に置き換えます。
金額の詳細は控え、会全体へのお礼を中心に伝えると上品です。
呼びかけは短く、贈り主のご意向に沿って氏名や団体名の扱いを決めます。
個人名を強調せず、「ご厚志」や「お心づかい」などの総称を用いると場になじみます。
個別の御礼は後日、代表者から改めてお伝えすると案内すると丁寧です。
司会台本に一行メモを用意しておくと、言い換えが揃います。
拍手の誘導が必要な場合は、最後に一言添えます。
幹事・司会のアナウンス文例と注意点
「ただいま、主催より温かい寸志をお預かりしました。
皆さまへの感謝の気持ちとともに、会の運営に活用いたします。」
このように、贈り手の意図と全体への感謝を簡潔に伝えます。
場面に合わせて、文末を調整するとまとまりが出ます。
たとえば「本日の進行に充てさせていただきます。」でも自然です。
懇親会では「皆さまのご協力に心よりお礼申し上げます。」と添えると穏やかです。
式典では「後日、収支とあわせてご報告いたします。」と案内すると分かりやすいです。
贈り主が非公開の希望の場合は、「有志よりお預かりしました。」と表現します。
時間が限られるときは、一文で要点だけをお伝えします。
よくある質問とマナーQ&A
名前を書きたくない場合の代替方法は？
団体名のみで出す、代表者名＋外一同で出す、などの方法があります。
個別の連絡が必要な場面では、別紙に連絡先を添えるとスムーズです。
受付に共通窓口のメールや電話を伝えておくと、連絡の行き先が明確になります。
封筒の裏に小さく団体名と連絡先を書く方法もあります。
相手の案内に「代表者名の記載」を求める記述がある場合は、そちらを優先します。
イニシャルのみの記載は整理が難しくなることがあるため、行事の指示に合わせて判断します。
気持ちを添えたいときは、短いメッセージカードを別紙で入れると伝わりやすくなります。
団体名のみで出すときの注意点
団体名だけだと個人の特定が難しくなります。
会計や御礼の連絡が必要な場合は、代表者名と連絡先を別紙で添えましょう。
別紙は中袋に差し込み、取り出しやすい位置に入れます。
代表者名のふりがなや所属を書いておくと、読み取りがなめらかになります。
受付で複数口を扱う行事では、団体名と件数をあわせて記すと整理が早まります。
後日の確認にそなえ、渡した日付や会の名称も小さく添えておくと便利です。
連名の順番はどう決める？
三名までは右から左へ並べます。
同格なら五十音順で整えます。
四名以上は代表者名＋外一同として、全員名は別紙に記します。
役職を記す場合は、氏名より小さめの文字で添えます。
社内と社外が混在する場合は、会の主催側の慣例に合わせます。
別紙で名簿を作るときは、縦書きなら五十音順、横書きならアルファベット順など、並べ方を統一します。
人数が増える見込みのときは、空欄を数行分残しておくと追加がしやすくなります。
まとめ：失礼のない寸志マナーを身につけよう
寸志に名前を書くことが丁寧さの第一歩
下段に名入れをするだけで、受け取り側の手続きがスムーズになります。
誰からの心づかいかが一目で伝わります。
後日の連絡やお礼の整理もしやすくなります。
名札のように、読みやすい字でゆっくり書くと伝わりかたが変わります。
場面ごとの正しい表書きを覚えておこう
主催側からの謝意は「寸志」、目上や取引先へは「御礼」、弔いの場面は「志」を選びます。
場面に合った表書きが、気持ちをまっすぐ届けます。
迷ったときは、会の性格と相手との関係を手がかりに選びます。
用意する前に、案内やしおりの指示を確認すると迷いにくいです。
感謝の気持ちをきちんと伝える寸志の贈り方
封筒選び、名入れ、渡すタイミングをそろえるだけで十分です。
無理のない範囲で、ていねいな形に整えましょう。
ひと言そえて手渡しするだけで、場の雰囲気がやわらぎます。
